1.地域の概要と本事業で活用する地域資源について
【ポイント】
- 平成23年度に実施した全国展開調査事業において調査研究を行った内容を活用し、更にそれを発展させる本体事業である。
- 度会町は伊勢市に隣接し、平成25年には伊勢神宮において式年遷宮が執り行われ全国より多数の観光客が見込まれ、度会町をPRするのに絶好の機会である。
- 過年度の全国展開事業において開発した商品が町内を中心に徐々に浸透しているので、H23年度調査事業での結果を活用して、平成24年度本体事業を実施することにより、四季を通じた名物グルメを提供することが可能となる。
- 過年度に実施した全国展開事業で得た、各種団体との連携を活用し、行政、商工会女性部、事業所、茶業者、漁業者、猟友会などの地域の様々な団体等により連携を行うことができる。
- 度会町にある天然資源を組み合わせブランド化し希少価値のある天然グルメの町を創る。
2.これまでの取組について
【ポイント】
- 平成23年度調査事業により鮎に関する調査を実施した。
- 平成20年度全国展開事業により基幹産業のわたらい茶を使い加工食品等の研究開発を行った。
- 平成21年度には同事業により獣害に苦しむ度会町の猪鹿肉を使った加工食品等の研究開発を行ってきた。
- これの事業により商工会は地場産業の自立的活性化を促すための支援を行い、やる気のある小規模事業者を対象に地域資源を活用した新たな加工品の開発、販路開拓の芽が東京や大阪で生まれた。
3.本事業に関連する地域の目標および基本的な方向性・戦略・将来見込みについて
【ポイント】
- 平成25年度会町に隣接する伊勢市の伊勢神宮では1300年の歴史を有する式年遷宮が開催される。式年遷宮とは20年に一度、社殿を建て替え、ご装束やご神宝を新調して神様にお遷り願うお祭りである。この遷宮には地元はもとより全国より多数の観光客の入りこみが見込まれるので伊勢市に隣接する度会町に参拝客を誘致するに絶好の機会である。
- 度会町には伊勢自動車道玉城インターから伊勢市や志摩市に向かうサニーロード(町内主要幹線道路)が町を横断しており、観光客等の通行量は多いが度会町への立ち寄り客は少なかった。
- 伊勢市までは伊勢自動車道を利用するが、玉城IC伊勢IC間は渋滞が多いので、玉城インター乗降して伊勢神宮へ向かう観光客が増えている。この「新伊勢街道」沿いには、度会町の施設(新「度会宿」<宮リバー度会パークという河川公園施設とレストラン>)がある。
- 平成25年の伊勢神宮式年遷宮による参拝客の増加をチャンスととらえ、新「度会宿」に「立ち寄り客」呼び込むような度会町の新しいグルメを商品化するため、度会町の地域資源である“宮川・一之瀬川天然鮎”を活用した料理や特産品のほか、鮎を核に度会茶や猪鹿肉の既存商品とのコラボレーションによる特産品開発や料理メニュー開発をするとともに、呼び込みとPRを兼ねた集客イベントを実施する。
- 度会町の中でも特に一之瀬地区は高齢化と過疎化が加速している。一之瀬地区では漁獲量は少ないが、兼業や趣味で鮎を獲っている人が多く、地域で伝統的に食べられている料理なども多いが高齢化と共にその伝統が失われ始めている。この事業で一之瀬地区の鮎を獲る人が特産品組合を作り、雇用を創出し一之瀬地区の活性化を目指す。
4.補助事業における事業計画と期待される効果について
(1)本年度の事業の目的及び目標
【ポイント】
- 事業を円滑に進めるための協議会の設置
- 鮎の試作品開発と既存特産品とのコラボ
- 町内飲食店による共通メニュー化
- 特産品に係るニーズ調査
- 鮎、町内特産品、料理を活用した集客イベント実施
- 特産品生産のための人材育成、製造拠点の研究
- インターネットを活用した直販・通販システムの研究
(2)具体的事業計画の内容
【ポイント】
- 商工会が中心となって、行政や事業者、地域住民が一体となって取り組む事業
- 地域の活性化のための地域住民による伝統料理の復活
- 地元で根付いているイベントでのPR集客活動